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Jan-2019 |
vol.29 |
箱型擁壁は耐震性・排水性・安全性・環境性・施工性・経済性に優れた工法として、発売以来26年に渡り全国各地で採用され、施工面積はすでに67.1万㎡を超えています。箱型未来通信では、最新の箱型擁壁の採用事例や技術情報をご紹介いたします。 |
施工事例 1 | 長野県 | 観光道路の拡幅工事、工期短縮が必須条件 | 道路工事 |
ご採用頂いたポイント: 短期間で曲線に対応した擁壁を構築したい 拡幅工事を行うに当たって当社の箱型擁壁をご採用いただきました。 背面からの湧水等の排水性の良さ、工法比較による経済性の優位性、生コンをしないで施工ができるため工期短縮が図れる事、また現場の道路線形が曲線のため施工が簡単に出来る、見栄えが良いと言った点が評価されました。 箱体と単粒砕石の組み合わせにより積み上げる単純作業の繰り返しのため、生コンの型枠、養生といった工程がありません。単粒砕石を使用するため、壁体の排水性能に優れ水抜きパイプの設置も不要です。工事についても施工計画通りの進捗が出来、無事3ヶ月という短い施工期間で完成することが出来ました。 |
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設計のポイント | この道路は戸隠神社、戸隠高原へ通じる観光客が多く通る道路で後期短縮が必須条件でした。曲線形状で縦断勾配がある複雑な線形で図面作成に苦労しましたがきれいな線形に仕上げて頂きました。 |
施工のポイント | 1期、2期と分けて工事が行われましたが、いずれも短期間で施工が完了しました。工期短縮した上に経済性も認められました。 |
[ 設計条件] | Φ=35.0kN、c=11.2KN、γ=19.0KN | 勾配・形状: | 5分・切土、曲線 |
施工事例 2 | 福井県 | 山間道路を支え豪雪にも耐えられる箱型擁壁! | 新設道路 |
ご採用頂いたポイント: 曲線部にフレキシブルに対応した擁壁が構築可能! 施工現場は、福井県福井市から石川県小松市に至る国道416号線の山間を通る道路新設区間です。(勝山市野向町横倉)急傾斜地のため、盛土の土留め擁壁として箱型擁壁を検討しました。冬季は積雪が4m以上にもなり通行止めが実施される地域ですが、箱型擁壁は粘着力も考慮して設計する事で他工法と比較し断面がスリムなため最も経済性、安定性、施工性に優れている点を評価され採用に至りました。また、山間部ということで道路の線形がカーブが多いため、曲線部にフレキシブルに擁壁を構築できる点も高評価となっており、同じくフレキシブルに設置できるプレキャストガードレール基礎と併せて施工しました。今回の工事により国道416号線が全線開通となりました。こちらの現場は秋季には紅葉が色づく自然に囲まれたところなので是非お越しください。新しい道路と美しい風景で快適なドライブが期待できます。 |
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設計のポイント | 岩着基礎部において想定していた高さより浅い所に岩層が出たため壁高を変更する必要があったが、詳細な確認検討を必要とせず容易に壁高変更の対応が出来て助かった。 |
施工のポイント | 豪雪地帯での計画で、想定する積雪深はHs=4.0m、荷重に変換するとqw=14kN/m2の大きな荷重に耐える必要があった。粘着力を考慮した設計により対応可能となり、より経済的な断面でご採用に頂きました。 |
[ 設計条件] | Φ=30.0kN、c=10KN、γ=19.0KN | 勾配・形状: | 5分・曲線・切盛混在・Lタイプ |
施工事例 3 | 長野県 | 林道の災害復旧工事に敷設された箱型擁壁! | 災害復旧 |
ご採用頂いたポイント: 2kmの小運搬、生コンを持ち込めない現場に敷設した箱型擁壁! 当該現場は林道の災害復旧工事でしたが、2018年夏の豪雨災害で再び道路が流され運搬トラックが現場まで侵入できませんでした。そのため片道2kmをクローラーダンプで製品と資材を搬入しました。現場はヘアピンカーブで、しかも沢筋に有るため豪雨で道ごと流さました。中央に沢筋の流れを通すため暗渠を設けコルゲートフリュームで流し、箱型擁壁を扇状に敷設して箱型擁壁上部に法面を設けて道路を構築する構造でした。扇状カーブの線形で縦断勾配も敷設する際に考慮する必要がありました。施工中にも台風や豪雨の影響で度々中断し、その都度流された道路を復旧しながらの難工事でしたが、きれいな線形の擁壁が完成しました。 |
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設計のポイント | 平面図でも扇状、展開図でも扇状の形状で、縦断勾配もある複雑な設計となりました。当初の状況が二次災害により流され、再度測量を行いながら再設計となりました。現場のご協力によりきれいな線形の擁壁となりました。 |
施工のポイント | 林道の災害復旧のため2kmの小運搬が必要でした。箱型擁壁以外の製品では敷設できない現場でした。 |
[ 設計条件] | Φ=30KN、c=8.0KN、γ=18.0KN | 勾配・形状: | 5分・盛土・直線・Lタイプ |
施工事例 4 | 新潟県 | 施工スペース、工期、置き場、多くの制約を満たした擁壁 | 駐車場法面 |
ご採用頂いたポイント: 多々ある条件下で採用となった箱型擁壁 この現場は会社駐車場下の法面工事(民間)で、操業中での施工となることから施工期間の短縮、施工スペース、資材置き場の狭さ等々の制約があり、それを全て満たす工法として箱型擁壁が採用となりました。また擁壁前面に事務所の窓がある為、冬季の降雪の際に通常のブロック積みに比べて箱型擁壁は、法尻部に雪溜まりになりにくいため、好評を戴きました。施工については他工法に比べて製品の種類が少なく最小限の資材ヤードで済み、さらに現場打ちコンクリートが殆ど不要であることで養生待ちや段取り替えが無くなり工程通りに進み、施工業者、発注元からも喜ばれ、出来栄えも良く仕上げて頂きました。 |
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設計のポイント | 施工スペースと資材置き場が極端に限られており、コンクリートもほとんど使用しないことで、工程が短縮されました。 |
施工のポイント | 民間の会社駐車場ということで、極力短期間で、且つ現場は極端に狭く、さらに資材置き場も既設の駐車場の一部を借りてなどと条件が多々あり、それを全て満たす擁壁が箱型擁壁でした。 |
[ 設計条件] | Φ=35KN、c=5.0KN、γ=20.0KN | 勾配・形状: | 切土・5分・直線・Mタイプ |